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ファンダメンタル・ホラーの映画史を探る「恐怖の記憶」の章では、本当に怖い映画とはどんな映画かを考えながら、ショッカー、スプラッター、クリーチュアなど、さまざまなタイプの作品の“怖さ”を分析。『ねじの回転』『呪いの館』『ヘルハウス』『キャリー』『ジョーズ』などモニュメント的な名作が、「なぜ怖いのか」を教えてくれる。
10歳で映画を作り始めた著者は、作り手としての視点を早くから獲得し、中・高・大学を通じて技術の研究と実践にのめりこんでいた。「特殊脚本家の誕生」の章では、そうしたデビュー前後の過程や、『ほんとにあった怖い話』『学校の怪談』等テレビドラマの裏話がたっぷりと楽しめる。
しかしこの本の目玉は後半の、高橋洋氏との対話を言語化した<小中理論>(「恐怖の方程式」)、そしてリアリティについての諸問題の考察だ。脚本家や映像制作を目指す人はもちろん、映画ファンにも非常に興味深く読めるだろう。著者はこの本で、商業作品の脚本家としての手の内を惜しげもなくさらしている。その行為には新しい恐怖をつかむ決意と、何よりもホラー映画への深い愛情が満ちている。(佐々木順子)
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