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その目玉は、『巷説百物語』の映像化作品で、京極自身が手がけた「七人みさき」の脚本が完全収録されている点。『巷説百物語』シリーズは、2000年に「京極夏彦 怪」としてドラマ化され、放映後、第1話「七人みさき」は劇場でも公開されている。映像化にあたっては原作と異なるオリジナルの脚本が書き下ろされ、京極の言葉を借りれば「原作の設定を生かしつつも、まったく違うリフレッシュした又市が誕生した」という。「飛縁魔」「船幽霊」「死神」の、「七人みさき」3部作が収録されている『続巷説百物語』との異同を楽しむのもおもしろい。
また、企画の山田誠二が撮影日記で開陳しているドラマ制作の苦労話や裏話も興味深い。京極の世界が映像化されていく様をとらえた臨場感あふれる記録となっているからだ。CGを使用せず、あえて昔ながらの手法にこだわったというエピソードからは、時代劇の復興を目指す役者やスタッフたちの意気込みが伝わってくる。(中島正敏)
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