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現在、Webは双方向のメディアと位置づけられているが、現実にはサイト訪問者はサイト構築者がアップロードしたものを見ることしかできない。さらに、Webには更新喪失問題やロック制御機能がないという問題点がある。ゆえに、Webサイトの構築者たちはファイル管理に神経質になり、わざわざ一部の人に作ったファイルを集めてからアップする。しかも、コンテンツは一度更新してしまうと、以前のものが消失してしまう。
本書で述べられるWebDAVは、まだ規格が完全にできていないものの、Webの可能性を押し広げてくれるという点で、今後急速に広まる可能性がある。デザイナーはWebDAVの技術を使うことで、コラボレーションが容易になるだろうし、一般ユーザーにとっては、コミュニティの参加者全員で自由にコンテンツを作れるようになる。ここから新しいビジネスの可能性も見えてくるだろう。
本書はWebDAVの可能性を論じた本だが、CVSとWebDAVが統合される可能性が高いことを考えれば、先に学んでおいて損はない。しかも本書では、これからWebDAVに付加されるであろう機能と、実際にWebDAVのソフトウェアを使ってみた結果を示しているので、WebDAVが普及した状況を具体的にイメージしやすい。また、WebDAVの説明をする際にWebのしくみを詳しく解説したり、専門用語の意味を説明したりしているので、インターネット技術にさほど詳しくない人にとっては、インターネット技術の解説書としても役立つ。
e-ビジネスとIpv6、WebDAVが作りだすインターネットの新しい世界を知るためにも、ぜひ読んでおきたい1冊である。(土井英司)
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